大正生まれだった祖母は、今から9年前に93歳で亡くなっています。
ずいぶん前に亡くなっているにも関わらず、今の暮らしの中にも祖母を思い出すカケラが、自宅のあちこちにあって、ちょっとうれしいです。
あまりに懐かしく、記録として残せたらと思います。
白いお花柄のタッパー
とっても「昭和〜!」なアイテム。
もはや民俗学的な興味を持っていただけるレベルの古さです。
ほんとかよ。
当時、レンジ加熱がそのままできるのがポイントだったらしく、レンチンの「ういろう」などを作ってくれてくれて、小学生だった頃、うれしかったことをおぼえています。
確か最初は、白地にオレンジや黄色の鮮やかな花柄だったのに、今となっては、葉っぱの部分のうっすい水色がなんとか見えるレベル。
プラスチックの蓋の空気調整の一部が経年劣化ではずれ、空気調整の穴が永遠に最大の5mmくらいに。
すごく丈夫なプラスチックなので、これ以上壊れるところはなさそうです。
購入後おそらく40年程度経っていて、現在はワンコの1日分のご飯入れに使っています。
朝夕2回のご飯ですが、1日分を計って入れておかないと、ご飯をあげたか、あげていないのか忘れてしまうからです。(ごめんね!)
忘れすぎやろ。
犬の体重から換算して、一日コップ何杯かを試算するのですが、ちょうど1日分が入るぴったりサイズ。
毎日愛用しています。
そういえば、昭和の時代、台所用品の多くは白地で、お花が描かれていた気がします。
流行っていたのでしょう。
祖母はテレビで観る「日本文化センター」や「日本直販」が好きで、よく購入していました。
このタッパーも、テレビショッピングで買ったものだと覚えています。
一緒に観ていたコマーシャルの、
「に・ほ・ん 文化・センタ〜〜〜〜♪♪♪」
という歌を今も思い出します。なつかしい〜。
知っている人にしかわからないネタでごめんなさいね。
地方に住んでいて、近くのお買い物に行っても見つけられない目新しい、便利なものが購入できたから楽しかったのだと思います。
今のジャパネットたかたですね。
また、祖母は戦争未亡人で、祖父のためのでっかいお墓やでっかい仏壇をど〜んと購入していましたが、日々の楽しみはお料理だったので、台所用品の充実も楽しんでいました。
出刃包丁 「堺 秀岳」
確か、元は5本くらいの立派なケース入りの包丁セットでした。
この中から出刃包丁だけもらってきました。
結構な重さと古さで、あちこちにしつこい錆がついています。
それでも、先日姉の旦那が研いでくれたので怖いほどの切れ味です。
切りにくい鶏肉やお魚なども、スパ〜ッと切れるのでお料理がノーストレス。
確かこれもテレビショッピング。
当時は、既に懐疑心の強い子供だったので、テレビの大げさなセールストークを、
「本当かな・・・?」
「おばあちゃん、だまされていないのかな?」
と、疑っていました。ごめんなさい。
本当にお買い得だったのですね。と、数十年経って感動。
愛情
母は嫁としてずいぶん恨みに思っているようですが(笑)、私にとって祖母は、
「いつでも自分の味方でいてくれる」
という、揺るぎない愛情をくれた、かけがえのない人でした。
何かあっても、
「祖母は喜ぶだろうか?」
「祖母が悲しむといけないから。」
という感覚が、根っこにある気がします。
そして、祖母はいつも私を信じてくれていたので、今ものびのびと毎日を過ごせるのだと感じています。
感謝しかありません。
他にも
たくさんのものをもらっているのですが、とりあえず思い出せるものを書いてみました。
地方に住む、普通の静かな一人のおばあちゃんでしたが、懐かしく思い出します。
あの世で、戦争で若くして海外で死んだ夫と再会し、
「お前〜。なんでそんな歳をとって。」
とか言われているのでしょうか。
それとも、死んだ後は若い夫と同じくらいの当時のビジュアルに戻れるのでしょうか。
死後の世界があるのかどうかはわかりませんが、楽しく過ごせているといいなと思います。
では、今日も良い日になりますように。
また明日!